刀剣人物伝 真打のこと

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    本が届きました!前回に続いてコソコソと描かせて頂いています。
    個人的なコメントともに紹介させていただきます。

    こちらの本は参加した全員のイラストレーターの絵から一枚づつ抜き出して、表紙か裏表紙に配置してくださっています。
    (気遣いがとても嬉しいです、ありがとうございます。この本のすごいところは中の絵も一つ一つに全部絵を書いた人間の名前も添えてくださっているところです。凄く嬉しいです)

    で、私は同田貫の榊原さんだったわけですが、お知らせを受けた時に、え??そこ?え、その絵でいいの???とかなりびっくりしました。
    だって、あの、その、すっごい、半裸なんですけど……、おじさんなんですけど……、カバーに来ていいの??
    まあ、一緒に配置される他の方の絵の色合いや、顔の向き、バランスなどから選ばれたんでしょうが…、今でも、それでいいの??と思わずにはいられない。



    では同田貫と榊原鍵吉さんから。
    今回の本は、前回と同じキャラクターを別の絵で(ポーズおまかせ)という依頼でした。
    前回はポーズも大体指定が入っていたのですが印刷されたものを見て、

    暗!!!と大変反省しました。
    画面が暗い!寒色の影付け駄目だ!!


    自分で把握していたデーター上の色(上図)より、二段階ほど暗く発色していたので
    見るに耐えない…!!!そこで今回は全体に明るくしました。
    肌に寒色を置かない、がテーマ。

    その上で、この榊原さん、凄い筋骨隆々な方でして、稽古でも長さ180cm、重さ11kgの振り棒を2000回、ゆうゆうと素振りされていたというエピソードもある方。
    なので、その、還暦間際の壮年の男性に、筋骨隆々というギャップが書きたくて、結果、片肌脱ぎとなりました。(白髪も増し増しにしました!壮年の男性の白髪かっこいい、だいすき)
    ただ筋肉ってバッチリ書きすぎるとグロテスクになりかねないので、どこまで色彩と凹凸を抑えて、かつ筋肉を書ききるかに一番苦労しました。

    また、この還暦間際となるとこの方、しがない道場主でしかなくて、衣装をどうしても派手にできないのもネックでした。
    (若いころは家茂様の覚えもめでたい、日本でも指折りの剣豪のひとりでしたので立派な衣装も選べたのですが、前回と同じキャラクターということでどうしても、明治になってからの榊原さんを描くことになってしまって)
    なので背景に花を配置させていただきました。
    前回は背景に書き込みをしたいと提出しましたら却下されたのですが、今回はOKが出てとても嬉しかったです。
    花はオモダカ。勝ち草ともいわれ、すっとした草姿の美しい水辺の草です。
    雑草のような扱いですが、とても強く美しく、誰に顧みられることなくとも真っ直ぐ天を目指す姿が榊原氏にもよく似合うと思ったのでした。
    また、北斎が書くオモダカが好きで、いつか絵に用いてみたいと思っていたのもあります。

    ……最後のちょっと笑える裏話として、乳首を書くかどうかで編集から版元まで話を送って相談しました。
    最終的にはおまかせです!!と言われたので、ごくさらっと、位置だけ分かる程度に書き足しました。
    商業だとこんなところで、話し合いになったりするのです。


    次に小夜左文字と持ち主の少年。
    これも前回と同じキャラクターで、ということだったのですが、こちらも前回画面が地味!!!と大変反省したのでした。

    地味な上に、やっぱり榊原氏と同じで二段階くらい暗く発色していて、寒色の影は駄目。
    なので、今回は派手に!明るく!画面を飾る!をテーマにしました。
    また、他の方との絵のバランスで創作要素を増やそうと思ったのもありました。
    前回は地方の研師見習いの少年、という職業にかなり自分がとらわれてしまって、衣装に柄を書き込むのさえ躊躇していたのです。


    衣装の色合いは踏襲していますが、かなり派手にアレンジを入れました。
    研師は刀の神様に仕える神職に近いという頭が私にあったので、これを巫女衣装のような要素に。
    また前回は仇討ち直後でしたが、こちらはそのあと、仇討ちを果たして精神的に開放されたあと、両親の菩提を弔いながらの武者修行中、のようなイメージです。なので、数珠を持ってます。
    手甲をつけたのも、旅姿をちょっぴりイメージ。
    また、動きのある絵が書きたくてこうなりました。

    画面を少しでも華やかにしたくて数珠の珠を画面全体に散らしています。
    一個一個にハイライトを入れて丁寧に書いたのですが……今見ると数個だけ、書き忘れたものがありました…。

    探してみて下さい。それで、にやっとしてください。
    あ、これ忘れてるなーって。


    着物の柄も全て手書きです。少し派手かなと思いましたが、金糸縫い取りのような光沢を柄に入れました。
    綺麗に見えるといいなあ。
    小夜は実在の写真を睨みながら刃紋も似せて描いています。

    また、榊原さんもこの絵も、刀の柄巻きを立体的に、しっかり書くことを目指しました。
    実物はこんなふうにすごく立体的で、手が滑らないようになっているのです。
    とても実用的な作りなのです。手元の模造刀を見ながら書きました。
    榊原さんの絵でも柄は横から見た時まったく平らではなく、ひし形がつらなったような形なのだと伝わるように描いたつもりです。
    是非見てやって下さい。


    この2枚のラフを提出したあと、もう一枚お願いできますか、と言われ、書くことになったのが御手杵と結城晴朝氏でした。


    まさかの御手杵!なんと!槍イヤだー!書きにくい!!と思ったのは秘密です…
    先の二人を地味なキャラデザインにしてしまったので、晴朝氏は派手に行こうと最初から思ってました。
    年代も、絵面としてせめて20代後半の美形の男性が望ましい。
    本当は、晴朝氏がこの年齢の時にはまだ御手杵は手元になかった可能性が高いのですが……。
    そして、結城氏は後の松平家になるお家柄、晴朝は埋蔵金でも有名な人ですから豪華に行きたかった。
    鞘も特徴的なので、鞘も画面に入れて下さい!と言われましたもので、戦闘中を書くわけにも行かず、鞘を入れて?槍を入れて?と思った結果の構図でした。

    若干、派手にしすぎて傾奇者っぽくなってしまいましたが……、着物の柄はすべて手書きです。
    私の絵はテキスチャ貼り付けととても相性が悪くて浮いてしまうので、着物柄は常に手書きなのですが
    この絵は思ったより全体に暗く発色していて、反省しています…。

    足元に寝そべっているのは、八犬伝の八房です。
    手元に持っているのも実は八犬伝の珠飾りをイメージしています。
    というのも、八犬伝が結城家にゆかりのお話だったからでした。
    そして、御手杵を鞘から抜くと雪が降る、と言われていた話を取り入れて実は画面に雪を降らせておりました。


    以上、描かせていただいた三枚でした。
    小さくサインも入っています。3枚とも入れたと思うのですが、晴朝氏には今自分で見つけられなくて、ど、何処に入れたっけ!?と思っています。
    探してみると、実際に書き上げた日付も分かってちょっと面白いかもしれません。

    さすがに第三弾は無いと思いますが、楽しく参加させていただきました。
    本屋でお手元にとっていただければ幸いです。

    最後に、担当さんも編集さんもデザイナーさんも本当にありがとうございました。
    そして、お疲れ様でした…!
     

    刀剣人物伝に挿絵を描かせて頂きました。

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      ●書籍名:刀剣人物伝
      ●発売元:カンゼン
      ●価格:1500円(税別)
      ●発売日:6月19日
      です!

      #コエラレナイカベ 発売カウントダウン最終!

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        #コエラレナイカベ あと二日で発売です。本日はしらたま。

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           あと二日です!!どうぞよろしくお願いいたします!

          #コエラレナイカベ 発売まであと三日!

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            あと三日です!本日は木月征。今後活躍の場を貰えるのかどうかは、続けられるかどうかにかかってます、征!
            そして私は30,31,1と外泊なことに気づきました。一番大事な時に!
            まずい。


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